貨幣は公共財ではないの?(連載1)

はじめに

これから「貨幣制度改革」について、学んでいきましょう。

ここで使う教科書は

NPO法人日本未来研究センター理事長山口薫さんの著作

『公共貨幣』です。

日本はどうして、バブルの崩壊以来25年以上にわたって経済不況で苦しんでいるのでしょうか?そんな日本経済を済(すく)うための処方箋である

山口薫先生の「貨幣制度改革」について学んでいきましょう。


最初に「貨幣改革」というテーマは、経済学の教科書ではタブーとされているということを言っておかなくてはなりません。

第一の理由は、国際金融資本家·銀行家にとって不都合な真実が含まれているから。

第二の理由は、「貨幣」は透明なヴェールのようなもので、実体経済には影響を及ぼさないと言われていること。

第三の理由は、マネーサプライ(金融機関と政府以外が所有するマネー)は外生的に決定される(と仮定されている)から。

というおもに三つの理由からです。

実は、マネーが内生的に無から創造され、実体経済に影響を及ぼすという仮定自体をやばいと考える勢力があるということですね。


仮説1:

1929年(昭和4年)の世界大恐慌や2008年のリーマン·ショックのような不安定な貨幣·金融システムをもたらす根本原因は、現行の「債務貨幣」システムである。

結果1:

第一次世界大恐慌(1929年)は銀行倒産、GDPの大幅な減少等があったが、第二次世界大恐慌(2008年)では、政府が財政出動をし銀行や倒産企業を救済した結果、銀行倒産、GDPの大幅減少はなかったものの、政府は膨大な累積債務を背負い、先進諸国は深刻な債務危機に陥っている。


仮説2:

「債務貨幣」システムから「公共貨幣」システムへ移行できれば、現在進行中の債務危機は回避できる。


これから考えていこうとしていることをまとめてみます。

1 第一次世界大恐慌や第二次世界大恐慌の原因は、債務貨幣システムではないのか?

2 現在進行中の政府債務危機は、債務貨幣システムが引き起こしているのではないのか?

3 したがって、債務貨幣システムを取り除けば、大恐慌にともなう不況、失業、企業倒産、所得格差等々、及び政府債務危機を回避できるのではないか。

4 債務貨幣システムの彼方に、公共貨幣システムという希望の経済風景が横たわっている。その風景に向かってさらに進んでゆく道もある。


今回はこれで終わりです。

次回は、「お金とは何か」について勉強していこうと思っています。