貨幣は公共財ではないの?(連載3)

第3回目は、「貨幣とは何か?」という話題です。

今回も教科書は

NPO法人日本未来研究センター理事長山口薫さんの著作

『公共貨幣』です。

現在の経済学の教科書では、物々交換による取引を説明し、この交換方法では、お互いの商品を必要とする交換相手が見つからないと交換は成立しなくなり、市場は制約的でうまく機能しなくなると分析する。そしてこの物々交換の欠陥を補うものとして、誰でもが喜んで受け取ってくれる商品が市場から選び出されてきて、それがやがて商品貨幣となるとする。そこでどのような商品が貨幣としての役割を果たすのかと問い、以下の3条件を満たす商品が貨幣となるとする。

1.価値の単位

2.交換手段

3.価値の保蔵手段

ただし、権力の支配手段という前回あげた4番目の機能は、この貨幣の定義から巧妙に隠されている。ここが肝で、経済学を教科書から学んでいる限り、決して貨幣が持つ「支配の手段」という機能は巧妙に隠されて決して明らかにされることはない。

前回も見たように、最初に貨幣が貨幣として存在し、それが市場の中を回っている結果、貨幣としての4つの機能が抽出されてきたのである。アダム・スミス以来、4つ目の支配手段としての機能が隠され、「3つの経済的機能⇨貨幣」というふうに転倒されてきたのである。

貨幣は自然物(金や銀)によってではなく、法律によって存在するようになる(アリストテレス)

貨幣とはまず法律で制定されなければならない。このようにして制定された貨幣が「法貨(Legal Tender)」となる。

すなわち「貨幣とは法貨である」。これが「お金とは何か」に対する最終解答である。


今回は以上です。

次回は、「法貨」とは何かについて勉強していこうと思っています。